福島第一のデブリ取り出すロボットアーム…年内の開始目指す

国際廃炉研究開発機構と三菱重工業は18日、東京電力福島第一原子力発電所2号機で溶け落ちた核燃料(核燃料デブリ)を取り出すためのロボットアームを神戸市で報道陣に公開した。今年中に事故後初めてとなるデブリの取り出しを試みる。

アームは長さ約22メートル、重さ約4・6トン。先端にカメラや工具などを取り付け、折り畳んだ状態から徐々に伸びていく。同機構と三菱重工、英原子力関連企業が共同開発した。昨年7月に英国から三菱重工神戸造船所に届き、性能確認や操作訓練を進めていた。

水中ロボ、格納容器内の初期作業完了 福島第1原発1号機 ガイドリング取り付け

東京電力は9日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内部調査のため投入した水中ロボットの初期作業が完了したと発表した。ロボットが滞留水の中をスムーズに動けるようにする金属製の輪「ガイドリング」の取り付けに成功した。ロボットは10日に格納容器から引き上げる。

 ガイドリングは格納容器の壁面に4カ所設置した。今後投入する計5種類の後続ロボットの通り道になる。半年程度かけて、溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況確認や超音波を使った内部の3Dマッピング(立体映像投影)化、堆積物のサンプル採取などを進める予定。

(福島)萩生田大臣 廃炉作業のロボットアーム視察

 萩生田経済産業大臣が11日楢葉町を訪れ、福島第一原発の廃炉作業で「燃料デブリ」を取り出す装置ロボットアームの試験施設を視察しました。

萩生田経産大臣は11日楢葉町の施設を訪れ、ロボットアームの試験を行う設備を視察しました。ロボットアームは「燃料デブリ」を取り出すためイギリスで開発された装置で萩生田大臣は担当者から構造や動きなどの説明を受けました。

この施設ではおよそ半年かけて試験を行ったあと年内にもデブリの試験的な取り出しに着手する予定です。